ライン下りその1)1967年の話重いスーツケースを携えての初ヨーロッパ一人旅。 タクシー代がもったいなく、ホテルから徒歩でマインツの船着場 まで行こうとしたが意外に遠く、船は目前で出航。 途方にくれたいる所へベンツに乗った初老の紳士が現れ、 次の停泊地リューデスハイムまで船を追っかけてくれた。 JALパックが始まったばかりの時代で、このときまだ 日本人は乗船していなかった。 St Goerまで行って汽車で引き返し、その足ですぐ Frankfult空港へ急いだ。 外貨や日程に余裕が無く観光にも荷物を持ち歩かねば ならなかったこの時代この親切は身にしみた。 その2)1985年の話 時代は変わり今度は息子二人を同伴しての家族夏休み。 荷物はホテルにおいてMainzへ、慌てずゆっくりと最後に乗船する。 デッキチェヤーも満員なのでキャビンに入ると、ラッキーにも 船首の一番眺めの良いテーブルだけが一つ空いているではないか。 近ずくと「Reserved」の札が置いてある。もう船は離岸しているし どうしたんだろうと思っていると、すぐにボーイが来て札を取り、 どうぞといってくれた。おかげでKoelnまでゆっくり船下りを堪能 できた. ドイツの友人曰く。 良くあることだよ。ボーイは一番良い席を確保しておいて、 チップをはずんでくれた客を案内するのだ。 「予約席」としておけば後から客を案内しても不自然じないだろ。 その日は上客が無く船も出てしまったので、 君たちに開放してくれたのさ。 つまりは君たちは「Gluck」(運)が良かっただけだよ。 ああそうだったのか。それにしてもあの時、チップを渡すべき だったのかなあとで思った次第。 でも家族全員ハッピーな一日でした。 |